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重慶向け輸出

投稿日:2019.10.07

大手メーカー商社で中国向け鉄鋼の輸出を担当していました。

中国は大きく区切ると下記のような仕向け地があり、会社の現地法人があった華中・華南向けについてご紹介します。

この仕事で細心の注意を払っていたのは至急分の納期。

鉄鋼の納品が遅れた場合、工場の生産ラインが止まり、多額の違約金を請求されるので毎日緊張感を持って挑んでいました。

出勤前、電車の中でオペラを聴いて集中力を高め、その状態で仕事に取り掛かっていました。かなり気を張っていたと思います。

さて、話を戻します。こちらが中国の仕向け地。

華北→大連向け

華中→上海向け、重慶・武漢含む

華南→広州、香港向け

今回は華中、重慶向けについて。

鉄鋼は製鉄所がミル船(加工船)という特殊な船を呼び、工場に横付けさせます。

ミル船のスケジュールに間に合わなかった場合、通常のコンテナ船でも出荷。

例えば千葉から重慶向けだと、まず上海まで海上輸送。

上海揚げし、そこから艀(はしけ、英語でバージ船)で長江の上流、重慶に向け8日間かけて輸送。

雄大な中国の景色の中、艀が日本製の鉄鋼を載せてゆったりと上流に向かう。

貿易にロマンを感じるのはこういう瞬間です。

鉄鋼は非常に重く、輸送コストが高いため、よほどの至急でない限りエアーは使いません。

海上輸送は日数がかかり、台風などの影響で数週間遅れる事もあります。

やはり納期に間に合うよう逆算し、出荷手配するのが大事ですね。

ロジスティックス担当者からは、

「船は生ものですから。」

という名言が。天候や自然に影響されやすいという意味では生ものかもしれません。

妙に納得した記憶が。

無事にたどり着いた日本製の鉄鋼は自動車に生まれ変わります。

会社の黒字経営と日本の黒字貿易の一助を担う。これが貿易実務者のモチベーションです。

日本にはまだまだ海外に知られていないニッチな産業があり、特殊技術を持つ中小企業の皆様が自社製品を輸出する事により、自社の利益を伸ばし、国の黒字貿易に貢献できます。

今後、日本市場は縮小傾向にあるので持続的な経営を考えるならば、やはり外国への輸出です。

特に消費の活発なアジアや中東への売り込みをおすすめします。

「うちの会社の製品、外国に売れるかな?」

こう考えていらっしゃる経営者の皆様、ぜひ弊社にご相談ください。

売り先のリサーチ、海外営業、コレポン、出荷手配、フォワーダー、乙仲手配で御社に貢献致します。